伊陸公民館では、地域の方々を対象に様々な「講演会」や「講習会」などを計画・実施しています。コロナ禍において計画が中止になったり、思い通りの活動ができないなどもどかしい日常が続いていますが、今回は先日行われた2つの活動をご紹介します。
始めにご紹介するのは、6月30日に開催された「伊陸老人大学」の令和3年度第1回目の講座『終活』です。
柳井地区広域消費生活センター相談員 岡本浩司さんを講師に迎え開かれた講座には、地域の方々19名が参加され熱心に耳を傾けていらっしゃいました。
岡本さんのお話はとても分かりやすく、時には冗談も交えながらのお話に、参加された皆さんはどんどん引き込まれていきました。
「終活」時代の代表的な不安は、「お金の不安」「健康の不安」「孤独の不安」の3つがあるそうです。この不安を埋めるために、悪徳業者などに引っ掛かってしまい、守るべき財産を使ってしまう事が少なくありません。
3つの不安に対処することが「終活」で一番必要なことで、それは次の世代へのプレゼントとも言えるということです。
「終活」とは、〝残された家族に迷惑をかけないための準備〟という事だと思っていましたが、岡本さんは、「老後という長い時間に充実して生きていって、充実した生涯を全うする最後の仕上げの期間」と表現されました。
その為には、老後にお金を「増やす」ことを考えるのではなく、「守る」ことを考えることが大事なのだそうです。
そして、その手段ができた人が考える「終活」の3つのポイントは
・「葬式、墓、埋葬」について…事前の準備は何ができるのかを考える。
・「医療、介護」について…制度が目まぐるしく変わるので「地域包括支援センター」を頼る。
・「お金」について…トラブルを防ぐため、残された家族にとって最善の方法を「遺言」として形にしておく。
と、いうことだそうです。
よく聞かれるようになった「終活」という言葉に〝自分にはまだまだ先の事〟と感じてしまいがちな一方で〝立つ鳥跡を濁さず〟を実践したいと思うと、何から手を付ければいいのか焦ってしまいます。
実家に「終活」の本がきれいな状態で残されていたのは、様々な気持ちの葛藤があったのだろうと、岡本さんの話を聞きながら思いを馳せました。
「老後という長い時間を充実して生きる」ことができるように、心の準備も含め時間をかけて少しずつ準備していきたい、と思いました。もちろん、「今」を精一杯楽しみながら!
次にご紹介するのは、7月14日に開催された令和3年度伊陸公民館『子ども学習講座』です。村岡悦子さんを講師に迎え、伊陸小学校1年生から3年生の10名が参加した「英語教室」がありました。
村岡さんは、海外生活や英語の家庭教師の経験を活かし、子ども達に分かりやすく、英語の楽しさを教えておられました。
「夏は暑いねえ。特に8月は暑いよね。そんな時、お母さんと歩いてたら〝ガスト〟(ファミリーレストラン)を見つけてお母さんが『オー、ガスト!冷たい物でも飲みましょう。』って言うの。」子ども達はすぐに「オー!ガスト」と楽しそうに真似をします。
村岡さんは「8月はAugust(オーガスト)って覚えるのよ。」と言われました😁
日々の生活の中に英語はたくさんあり何気なく使っている事や、日本語はひらがなやカタカナ・漢字等たくさんあるけれど、英語は大文字・小文字、合計52個しかないことを伝え、「英語は全然難しくないのよ。」と話されました。
曜日も絵と語呂合わせで覚えます。「1週間の歌」をみんなで歌って覚えました。
単語と絵を合わせるカード合わせです。正しければ切り口が合致します。単語同士でも発音が同じだと合致するようになっています。
低学年が多かったので、遊びを通して英語を身近に感じられるように工夫されていました。
発音の仕方や舌の動かし方など、マスクを着けたままの説明なので、教える方も聞く方も難しいです。それでも子ども達は、村岡さんの発音に続いて素直に声に出して発音していました。そんなマスク越しの子ども達の発音にも、村岡さんはきちんとアドバイスをされるのでさすがです。
私はといえば、マスクを着けているので堂々と舌を動かしてはみるのですが、子ども達の様に大きな声で発音することはためらってしまいました。幼い時期から英語に触れる事の大切さを、身をもって体験しました。
英語教室の体験を通して英語に興味を持ち、自分の世界を広げていく子ども達がたくさん増えてくれることを願い、子ども達の将来を想像して楽しくなった時間でした。