公開授業 「松井亜沙美 JAZZ BAND」
3月20日(月)、伊陸小学校体育館で、「松井亜沙美 JAZZ BAND」の公開授業が行われました。
松井さんは、伊陸で育ち、伊陸小学校の出身で、東京音楽大学(作曲・芸術音楽コース)卒業後は、東京で活躍されていました。10年前に伊陸へ戻って来られ、作曲家としてピアノ曲から合唱曲、ジャズ、POPS、ビッグバンド曲まで様々なジャンルの曲を作曲されています。また、合唱団の伴奏やライブハウスやイベントなどで、ピアニストとしても活躍されています。
この日のJAZZ BANDは、松井亜沙美さん(ピアノ)、井上晃さん(ジャズギター)、安平翔太さん(ウッドベース・エレキベース)、正重幸夫さん(ドラム)の4人の構成でした。
松井さんが映画「ドラえもん のび太の新魔界大冒険~7人の魔法使い~」でサウンドスタッフを経験されたことから、まずは子ども達にも馴染みの「ドラえもん(星野源 作詞作曲)」から始まりました。
ジャズには、曲調により多くの種類がありますが、この日は「さくらさくら」「浜辺の歌」「もみじ」「雪」をアフロリズム、ボサノバ、スイング、バラードの曲調で演奏されました。その他にも、YOASOBIの「ツバメ」があり、最後は「伊陸小学校 校歌」で締めくくられました。知っている曲ばかりなので自然に手拍子が起こり、同時に、普段聞いている曲とはイメージがガラッと変わる事にも驚きました。
ジャズは、クラッシックのように譜面を忠実に演奏するのではなく、アドリブで演奏して音楽を組み立てていくのだそうです。「メロディー→アドリブ→メロディー」という流れがあり、アドリブの部分をそれぞれの楽器で即興演奏しながら音楽を作り上げていきます。この日も、4人がそれぞれアドリブを入れて演奏する様子を見せてもらいました。
「アドリブが上手くはまらない時ってないのかな。」との疑問が湧き、失礼を承知で聞いてみると「もちろんありますよ。」と答えが返って来て、なんだか一挙に距離が縮まった気がしました。
メンバーの正重さんは、60歳からドラムを始められたそうです。松井さんは子ども達に、「やりたいことに歳は関係ないんですよ。いくつになっても挑戦できるんです。」とエールを送ってくれました。
演奏後、子ども達から正重さんに「今、何歳ですか?」と質問がありました。「77歳!」との返事にどよめきが起こりました。60歳から始めたドラムを、77歳の今でも更なる上を目指して活動される姿は、子ども達に大きな感動と勇気を与えてくれた気がします。
また、伊陸に住みながら、ピアニストとして多才な活動を繰り広げられている松井さんからも、大きな希望をもらった事と思います。
今回の「公開授業」は、ジャズに触れるだけでなく、人生においての大きなヒントがたくさん詰まった時間となりました。