11月24日(金)16時から、伊陸小学校で「神楽と星空の会」と称した、神楽の披露会と天体教室が開催されました。
 これは、夏休みに子ども達と保護者、地域の人たちで行った「熟議」の中で出て来たみんなの思いの一つが形になったものです。
 「熟議」のテーマは『みんなの家(伊陸小学校・伊陸公民館)をみんなが来たくなる場所にするために』でした。
 伊陸小学校には、子ども達と地域の方達で芝生を張った「アソビの庭」があります。「まいかホール」と名付けられた音楽室前に広がる「アソビの庭」は、みんなが集いたくなる素敵な場所です。「熟議」では、この「アソビの庭」の活用の意見がたくさん出ました。
 実現に向け、5,6年生が中心となって考えたのが「神楽と星空の会」というわけです。

 「神楽の部」では、5・6年生が授業で習っている伊陸神楽のお披露目と、保護者が伊陸中学校時代に運動会で舞っていた「みかぐら」、そして伊陸神楽の指導をされている保存会の方々の舞を楽しみました。

 「アソビの庭」の中心にステージ、周りを囲むように観客席を作りました。大人の神楽は迫力があり、子ども達も食い入るように観ていました。いつも指導を受けている方の神楽を観るのは、子ども達にとってもいい経験だったと思います。伊陸小学校の伝統ともいえる神楽の伝承、これからも大切に受け継いでほしいと思います。

 その後、柳井市食生活改善推進協議会(通称:食推)の皆さんが作ってくださった豚汁をいただきました。子ども達は持参したおにぎりと一緒に〝夕食タイム〟です。食推さんの豚汁は大好評で、用意した100食があっという間になくなってしまいました。子ども達は、空のお椀を手に「おかわりありますか~?」と走り回っていました。

 

 そして最後は、伊陸のきれいな夜空を鑑賞する「天体教室」です。「神楽の部」の時間に吹いていた強めの風も止み、絶好の天体観測日和でした。(ちょっと寒かったけど(^^;))
 山口県立博物館から2名の学芸員が来られ、まずは、星や衛星、天体などについて学びました。これから天体望遠鏡で見る世界を想像しながら、ワクワクしてお話を聞きました。
 グラウンドには、4つの天体望遠鏡が用意され、月、木星とガリレオ衛星、土星を見ました。
 一番身近に感じる月ではクレーターがはっきり見え、子ども達は大興奮でした。木星は模様が見え、近くに並んで見える衛星がちょこんとかわいく、「なんかかわいい。」と声が上がりました。土星は、小さいけど輪がはっきりと分かり感動しました。
 見る天体が変わるたび、学芸員の方々が調整をしてくださり、くっきりはっきりきれいに見る事ができました。子ども達は一通り見終わると、真っ暗で寒い中、走り回って遊んでいました。(^^;)大人は寒さを忘れ、何度も望遠鏡をのぞいて小さな宇宙空間を楽しみました。

 『みんなの家』がコンセプトの伊陸小学校に、子ども達と地域の人たちが集まり、夕方から夜にかけて素敵な時間を一緒に過ごすことができました。子ども達を中心に考えたアイディアが多くの方達の協力によって実現し、みんなが楽しめる会になった事は、子ども達にとってかけがえのない体験になったにちがいありません。
 『ふるさとを思い、未来を切り拓く伊陸っ子』(伊陸小学校が目指す子ども像)の成長と、見守る地域のチカラがこれからますます楽しみです。