まだ固い梅の花のつぼみ

「9時から梅の剪定作業をします。」と、1月下旬に朝一番で知らせを受けて、私はその作業風景を取材させていただきました。地区内に点在する数箇所の梅園地のうち、今回私がお邪魔したのは伊陸東部の木部修治原地区にある梅園地で、ここは農事組合法人「伊陸美味」が管理されているところです。

伊陸はだけでなく梅の栽培もさかんで、地元住民の方が作る昔ながらの梅干しにも定評がありましたので、以前から私は1年を通して梅栽培のことを紹介できたら・・と思っていたのです。

みなさん長靴です


この日、作業に集まった参加者は15人の地元の方々です。
指導されたのは柳井農林水産事務所の棟居さんで、まず棟居さんがお手本として1本の梅の木を丁寧に説明しながら剪定し、それから数人ずつバラバラに分かれて作業にとりかかりました。


剪定の手順・・・樹形を乱す徒長枝の除去、骨格枝(主枝・亜主枝)の先端を1本にして強く切り返す、すそ枝(側枝:実をつける枝)の更新・整理、日陰になりやすい部位の枯れ枝の除去

各班に分かれて作業

枝を切ったら、その切り口から細菌が入って腐らないように農薬を塗ります。


「このあたりを切りますよ~!」切り口は、殺菌材を歯ブラシで塗り付けアルミ箔で封じます。

枝に繁殖する寄生植物の除去も忘れてはなりません。放っておくと枝から全体に広がって腐ってしまいますので、シダは根こそぎ抜き、コケはタワシやブラシで落とします。

シダ科のノキシノブ
枝にびっしり生えた白い ウメノキゴケを落としています

そして、一連の作業が終了すると、写真のような美しい樹形になりました。無駄な枝もなくなり、コケもそぎ落とされて、実にスッキリしています。これなら、梅雨時期の収穫までにたくさんの実をつけてくれるでしょう!

まさにビフォーアフターです


みなさん、本当にお疲れ様でした。


午後、剪定作業に参加した方が、有り難いことに公民館に梅の枝を2本届けに来て下さいました。

そのときは花はほとんど咲いていなかったのですが、屋内で温かいのか、今では写真の通りたくさん咲いています。

花が咲きました

今月の下旬頃には、梅園地の梅も満開になるそうですので、また写真で春をお伝えしたいと思います。